黛真知子「だから論理ロンリー!」古美門研介「……なんのつもりだ?」
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5:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/06(日) 02:33:14.53 ID:pJItFeToO
「先生は私が見たくないものを見て下さい」
「何故私がそんな真似を……」
「私たち弁護士が神ではないからです」

先生の言葉を持ち出すと、じっと見つめて。

「君ごときが私の目になれると?」
「私以外では先生に論破されます」
「なるほど。最低限、論理的だな」

論理的な人間は孤独。つまり論理ロンリー。

「だから論理ロンリー!」
「……なんのつもりだ?」
「つい歌っちゃいました」

テヘペロと舌を出すも、論点は違っており。

「歌? てっきりお経かと思ったぞ」
「それほど有り難みがありました?」
「有り難み!?」

古美門先生は大袈裟に驚いてため息を吐き。

「よくわかった……いいだろう。君の認識をこの私が補足してやろう。目ではなく耳で」
「私、耳は良いほうなので」

再びため息を吐いた先生は脈絡なく訊ねた。

「黛君。君は私を"先生"と呼ぶ。何故だ?」

何故って。そんな理由考えたことすらない。

「私が弁護士だからだ。そして君もまた弁護士の端くれだから先生と呼ばれる。医者も作家も政治家も、その肩書きは非凡なのだよ」
「何が言いたいんですか」
「人間は平等ではない。つまり"先生"と呼ばれる我々と平民には価値観の隔たりがある」

まるで私の片目のように先生は世界を見る。


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