黛真知子「だから論理ロンリー!」古美門研介「……なんのつもりだ?」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/06(日) 02:36:11.80 ID:pJItFeToO
「多様性を受け入れろと言う者こそが、唯一性を認めないのはなんとも皮肉なものだな」

当たり前だ。正反対の主張は、交わらない。

「その点、君はその矛盾を上手く回避した。ひとりの人間が、つまりは個人が異なる主張を掲げることは出来ない。だから正反対の我々がそれぞれの視点でひとつの真実を追求することには確かに意味があるのだろうね」
「もしかして、褒めてるんですか……?」

先生は答えない。応えない。片目を瞑って。

「君はもう私を"先生"と呼ぶ必要はない」

そうだろうか。私たちは特別なのか。違う。

「私たちは弁護士である前に人間です」
「つまり?」
「だから尊敬する相手を先生と呼ぶんです」

私が先生を先生と呼ぶのは尊敬してるから。

「だから私は先生を"先生"と呼び続けます」
「……好きにしたまえ」

私の主張は先生にとって都合の良いものだ。

「先生も私を"先生"って呼んでいいですよ」
「調子に乗るな。同じ弁護士という立場でも君は後輩であり私は先輩だ。つまり呼んで字の如く、私のほうが先を生きているわけだ」
「なるほど。じゃあ私は"後生''ですね」
「字面のイメージが良くないからタンスの奥からセーラー服でも引っ張り出して女子"後生"とでもしてみたらどうだ? 無論冗談だ」

笑い話を口にする古美門先生は機嫌が良い。


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