7: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/07/25(月) 23:15:27.74 ID:/ZKesHprO
織莉子が語る内容を簡潔にまとめると、彼女が視た未来には、世界にアリナ・グレイ以外の
魔法少女が存在しない。そこに生きている人類はアリナ以外におらず、世界には魔女とも
使い魔とも言えない異形が蔓延っている。
その世界でアリナは、巨大な魔女と思わしき存在と融合して力を振るっており、全人類を
人ではないものへと変え、互いに争わせ、その様子を見て狂笑を浮かべているという。
「異形の正体は、アリナ・グレイによって、姿形を変えられた人類の成れの果てでしょう。
何らかの対策を打たなければ、人類の未来は永遠に閉ざされてしまうかもしれません」
「未来でアリナさんがそんなことを……」
「話を聞く限りだと、アリナが人類を滅ぼすように聞こえるわね」
「人間を化け物に変えてるってことかな?アリナだったら、やりかねないけど……」
「ですが、あくまでも可能性にすぎません。惨状の原因がアリナだとは断言できないんです」
それを聞いて、織莉子の一番近くに座るいろはが、質問のために手を上げて口を開く。
「仮定形で話してたけど、アリナが原因ではない可能性がある、ってことかな?」
「恥ずかしながら、断言できない理由は、私の予知能力にはぶれが生じるんです。
自信の能力でありながら制御しきれなくて、それ故、重要ではない情報も私の
意思とは関係なく予知してしまうという有様。それでも大筋は予知通りになる。
未来で人類に滅亡の危機が迫るのは確かなんです」
「分かったわ。続けて」
いろはの隣に座る七海やちよは、いろはの質問で中断した説明の先を促した。
「キリカがアリナの身辺を調査中ですが、判明していることとして、彼女は自分専用のアトリエを
願いで手に入れたことが分かっています。アリナの関係者と遭遇した際に知ったようですが、
行方不明中のアリナは、そこに潜伏している可能性が高いと思われます」
「だったら、アリナのアトリエを見つければ、大事に至る前に解決しそうよね」
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