式波・アスカ・ラングレー「あれが……ウルトラマン」碇シンジ「エヴァだよ」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2022/08/11(木) 22:37:57.86 ID:1XahXAgcO
「なによアンタ、震えてんの?」

エントリープラグに乗り込みL.C.L.が充填されていく。複座式のコクピットの前の座席に座り砲手を担当するシンジは震えていた。

「アスカはエヴァに乗るのが怖くないの?」
「はあ? なによ、今更。アンタばかぁ?」

いきなりアスカ呼ばわりされてカチンと来たもののこんなんでも自分のバディなので寛大なアスカは許してやることにした。ふん。感謝しなさいよね。

「大丈夫よ」
「だ、たけど、相手はあの禍威獣だよ!?」
「……アンタは何も心配することはないわ」

遥か空の星がひどく輝いて見えた。真っ赤。
満天の星空の特異点。真っ赤に焼かれた大質量の禍威獣が降ってくる。それはまるでこの世の終わりようで。唇を噛んでこう諭した。

「バカシンジは、このあたしが守るもの」
「アスカ……」
『禍威獣、来ます!』

ようやく芽生えた信頼関係。少なくともシンジはアスカを信じようと思えた。そして次は自分が信頼を勝ち取る番だ。覚悟を決めた。

『目標のATフィールドが変質! 落下予測地点の修正座標を送信します!』
「なによ! 予想よりも速いじゃない!?」
「とにかく急ごう!」
「わかってる! 舌噛むんじゃないわよ!」

音速を超えて疾走する、エヴァンゲリオン。
長く短い旅をゆく。恐怖に身を竦めながら。
震える指先に力を込め。アスカに導かれて。

「ドンピシャ!」
「アスカ! 受け止めて!」
「あたしに命令しないで!」

滑り込みセーフで落下地点に到着。
命令なんて必要ない。当然じゃないの。
秩序を乱す者と戦うこと。それが使命だ。
頭上に迫り来る禍威獣に向けて決戦兵器が両手を掲げる。長くは持たない。一瞬の攻防。


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