218: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/08(火) 14:43:27.40 ID:YYNh6Lpr0
  
 しずく「ポケモンの状態異常を回復する効果……」 
  「メソ…」 
  
 しずく「そっか、マネネに盗られると思って、少しずつ食べてたんだね」 
  「メソ…」 
  
 しずく「ありがとう、メッソンの機転のお陰で助かったよ」 
  「メソ…」 
  
  
 普段は臆病で内気だけど、実は勇敢で賢い相棒を労いながら、私はポケモンセンターへの道を急ぐのだった。 
  
  
  
  
  
     💧    💧    💧 
  
  
  
  
  
 しずく「──モンスターボールに入れられない……?」 
  
 ジョーイ「はい……。このロトム、すでに誰かの捕獲済みのポケモンのようでして……」 
  
  
 ポケモンセンターに着いた私がジョーイさんに言われたのは、ロトムをモンスターボールで捕まえることが出来ないという内容だった。 
  
 暴れていたロトムを捕まえたということで、急いでモンスターボールに入れられないかの相談をしているところだったこともあって、それが出来ないと言われて少し動揺してしまう。 
  
  
 しずく「誰かが逃がしたポケモンということですか……?」 
  
 ジョーイ「いえ……もし、“おや”の意思で逃がしたポケモンであれば、再度の捕獲が可能なので……。逃げ出したポケモンと考えた方がいいかと……」 
  
 しずく「逃げ出したポケモン……」 
  
  
 考えてみれば、あんなに強いロトムが野生にいるとは思えない。……というか、町中に野生でいるとは考えたくない。 
  
 それなら、どこかから逃げ出してきたと考える方が納得の行く話だ。 
  
  
 ジョーイ「一応ポケモンセンターでなら、一時的に他のボールに移動する方法がありますが……どうされますか?」 
  
  
 ポケモンセンターではモンスターボールが破損した際に、新しいボールへポケモンを移す手続きなどが出来る。その延長線のようなことなのだろう。 
  
 人のポケモンに勝手にそんなことをしていいのかとも思うものの……どちらにしろ、このままこのイタズラロトムを野放しにしておくわけにもいかない。 
  
  
 しずく「わかりました。お願いできますか?」 
  
 ジョーイ「承知しました。では、新しいボールに移動しますね」 
  
 しずく「はい」 
  
  
  
  
  
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 しずく「さて……どうしましょう」 
  「メソ…」 
  
  
 ポケモンセンターのレスト用の席に腰掛けながら、ロトムの入ったモンスターボールと睨めっこをしている。 
  
 一応、ボールには入れたものの──ボムッ! 
  
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