517: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/24(木) 14:11:31.44 ID:ffPGApYk0
■Chapter027 『決戦! ウチウラジム!』 【SIDE Yu】
──ウチウラシティで一晩を過ごし、その翌日。
侑「あー……緊張してきた」
「ブイ」
ウチウラジムを前に、緊張で跳ねる鼓動を落ち着けようと深呼吸をする。
歩夢「侑ちゃん、頑張ってね!」
リナ『侑さん、ファイト』 ||,,> 𝅎 <,,||
侑「うん、頑張る!」
歩夢とリナちゃんの激励を受けながら、覚悟を決めて、ジムの扉をくぐる。
ジムの中は学校の体育館のような内装で、その床にはバスケットコートの様に、ポケモンバトル用のフィールドを示すラインが引かれている。
ここウチウラジムはポケモンスクールが併設されているから、ジム戦がないときは体育館としても使っているのかもしれない。
そんなジム内を見回しながら、奥に目を向けると──赤い髪の女の子が一人。
侑「ウチウラジムのジムリーダー──ルビィさん……!」
ルビィ「……チャレンジャーの方ですか?」
侑「はい! セキレイシティから来た、侑って言います! ジム戦、お願いします!」
ルビィ「わかりました! バトルスペースについてください!」
侑「はい! 行くよ、イーブイ!」
「ブイ!!」
セキレイ、ダリア、コメコ、ホシゾラに続いて訪れた5つ目のポケモンジムにして、私の3つ目のジムバッジを懸けた戦いが始まる。
未だに緊張で高鳴る胸を、深呼吸でどうにか落ち着かせながら、チャレンジャーのスペースに向かう。
その最中、
歩夢「侑ちゃん! 頑張ってね!」
私の背後のセコンドスペースから歩夢の声。
私は力強く頷いてみせてから、再びルビィさんの方へと振り返ろうとした、そのときだった。
「──そのジム戦、少し待ってもらえませんか?」
凜とした声が、ジム内に響き渡った。
侑「え?」
歩夢「……あれ、この声……?」
ルビィ「ぅゅ……? お姉ちゃん……?」
ルビィさんの背後から、歩いてくる黒髪の女性の姿を見て、私は目を見開いた。
侑「う、嘘……!? あの人って、まさか……!!」
チャンピオン率いる、4人の最強ポケモントレーナー──四天王の1人。その中でも鉄壁の防御力を誇ると言われるくさタイプのエキスパート──
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