518: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/24(木) 14:12:12.29 ID:ffPGApYk0
侑「だ、ダイヤ……さん……」
ダイヤ「あら、わたくしのこと、ご存じなのですね。ありがとうございます」
侑「あ、あああ、当たり前じゃないですか!!」
ダイヤさんと言えば、元ウチウラジムのジムリーダーで、つい最近四天王に就任したというのはニュースにもなっていたし、知っていて当然だ。
この町に訪れる際も四天王の出身の町だし、もしかしたらどこかで会えるかもなどと淡い期待をしていなかったわけじゃないけど──まあ、セキレイシティも四天王出身の街だけど──まさか、もう去ったと思っていたこのウチウラジムで会えるとは思ってもみなかった。
侑「さ、さささ、サイン!! サインください!!」
ダイヤ「ふふ。わたくしのサインなんかでよろしければ、ジム戦が終わったあとに差し上げますわ」
侑「や、やったーーー!! 歩夢!! ダイヤさんからサイン貰えるって!!」
興奮気味に歩夢の方を振り返ると──
歩夢「……あの」
歩夢は何やら困惑していた。
侑「歩夢……?」
歩夢「えっと……」
そして、そんな歩夢の視線は私を通り過ぎて──ダイヤさんに注がれている。
ダイヤ「ふふ、昨日振りですわね」
歩夢「……やっぱり」
侑「え、何? 昨日振りって、どういうこと?」
歩夢「私……昨日、浜辺でダイヤさんと会ったの」
侑「え、嘘!? なんで教えてくれなかったの!?」
歩夢「真っ暗でほとんど顔とかは見えてなくて……まさか、四天王の人だったなんて……」
侑「な、なるほど……」
確かにそんな場面で会った人がまさか四天王の1人だなんて、想像出来ないかも……。
ルビィ「それより、お姉ちゃん……どうしたの? 今日はお休みだって言ってたのに……」
ダイヤ「確かに今は休暇中ですが……少し、そちらの方に用事がありまして」
そう言いながら、ダイヤさんの視線は再び歩夢に向けられる。
歩夢「……」
侑「歩夢に……!? やっぱ、昨日何かダイヤさんと話したの!?」
四天王のダイヤさんと歩夢がした会話……すごく気になる……!!
ダイヤ「昨日わたくしが最後にした話、覚えていますか?」
歩夢「……はい」
ダイヤ「でしたら、わたくしがここに出てきた理由も、なんとなくおわかりなのではないでしょうか?」
歩夢「……」
ダイヤさんの言葉を聞いて、歩夢が不安げな瞳を私に向けてきた。
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