818: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/08(木) 10:36:24.22 ID:S2FBcmzU0
  
 善子「か、かすみ……?」 
  
 かすみ「むしろ、なんでそんな大事なこと、今の今まで黙ってたんですかっ!!」 
  
 善子「え、えっと……」 
  
 しずく「そのとおりです、ヨハネ博士」 
  
 善子「しずくまで……」 
  
 しずく「もちろん私たちは、その菜々さんにはなれません……ですが、意志を受け継ぐことくらい出来ます」 
  
 かすみ「菜々先輩の分まで、かすみんたちが立派なトレーナーになってやりますよっ!! 当り前じゃないですかっ!!」 
  
 善子「貴方たち……」 
  
  
 力強く、自分たちの意志を示す、かすみちゃんとしずくちゃん。 
  
  
 歩夢「……博士」 
  
 善子「歩夢……?」 
  
 歩夢「私……実はずっと、どうして自分が選ばれたのかわからなくて、悩んでました。だけど……この旅で、侑ちゃんと一緒にいろんな場所を巡って、いろんな人と会って、戦って、ポケモンたちと友達になって──ちょっとずつだけど、自分が旅で出た意味がわかってきた気がするんです」 
  
 善子「……」 
  
 歩夢「それに、今の話を聞いて……もっともっと、博士が選んでくれたことを誇りに思おうって、今はそう思ってます。もしどこかで……私たちの先輩──菜々さんに会ったときに恥ずかしくない私になれるように……」 
  
 善子「貴方たち……っ……」 
  
  
 ヨハネ博士は目頭を押さえて、顔を背ける。 
  
  
 曜「……ふふ。ちゃんと言ってよかったでしょ?」 
  
  
 曜さんがそう言いながら、博士の背中をポンと叩く。 
  
  
 曜「善子ちゃんが選んだこの子たちは、確実に信用出来る強さを持った、立派なトレーナーに成長していってるよ」 
  
 善子「うっさいバカ……当たり前じゃない……っ……。この子たちは、私が選んだリトルデーモンなんだから……っ」 
  
 曜「あはは、ホント素直じゃないんだから」 
  
  
 やれやれと言った感じで、曜さんが優しく笑う。 
  
  
 侑「ヨハネ博士」 
  
 善子「……侑」 
  
 侑「私は歩夢のお陰で偶然図鑑を貰っただけかもしれません……だけど、私も今の話を聞いて、博士の力になりたいって思いました。私も博士から図鑑を貰った人間として、この研究所から旅立ったトレーナーとして、一人の図鑑所有者として恥ずかしくないトレーナーを目指します!」 
  
 リナ『私、侑さんと一緒に頑張る! リナちゃんボード「ファイト、おー!」』 || > ◡ < || 
  
 善子「侑もリナも……ありがとう。そう言ってくれて嬉しいわ」 
  
  
 ヨハネ博士は涙を拭いながら、お礼の言葉を返してくれる。 
  
  
 かすみ「そうとなったら、もたもたしてられませんね!! かすみん、菜々先輩の代わりに最強のトレーナーになっちゃいますよ!!」 
  
 しずく「目指すはローズシティだね!」 
  
 侑「残るジムは、あと3つ……!」 
  
 歩夢「セキレイから北の、オトノキ地方の残り半分……どんなポケモンに会えるかな?」 
  
 リナ『きっと、みんなとなら、素敵な冒険が待ってる!』 || > ◡ < || 
  
  
 私たちは、決意を新たに──ローズシティに向かって旅立ちます……!! 
  
  
  
  
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