765: ◆UEqqBEVZVY[saga]
2024/07/25(木) 02:17:53.56 ID:sqBnJBZS0
 切なげな表情を浮かべる亡霊に、 
 炎魔は慈母のごとく寄り添った 
  
  
 炎魔「他者を殺めてまで頑張る必要はありません……あなたにも、救いは必要です」 
  
 亡霊「私が……導かねば……」 
  
 炎魔「思い出してください。……あなたも、導かれるべき存在です」 
  
 亡霊「………………」 
  
 炎魔「海面は、陽光に照らされて輝くのです……悲しみの底から抜け出して、父なる海に還りましょう……」 
  
  
 そう囁かれると、亡霊はゆっくりと、 
 溶けるように、消えていった 
 いつでもわんぱく少女のようだったはずの炎魔の顔と声には、 
 司書の紛い物だったときのような思慮深さが滲んでいた 
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