異説 ひのきの棒と50G
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4: ◆CItYBDS.l2[saga]
2024/03/31(日) 20:55:53.69 ID:XVRz4++K0


「僕は、正しかった」

 街を囲む堀と防壁を目にして、口をついて出た言葉がそれであった。
 魔物に襲われた故郷から、幼い妹を抱え辛うじて逃げ延びてきた。
 川の水で喉を潤し、ポケットに詰めたパンを齧り二日夜通し歩いてようやく街に辿り着いた。 

 堀に渡してある唯一の橋を渡り、門を抜ける。
 門の両脇には、全身鎧を着た兵士が物々しい雰囲気で並んでいる。
 だが仰々しい警備の割には、僕達はすんなり街へと入れてもらえることができた。



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