24:名無しNIPPER[sage]
2024/09/18(水) 20:04:14.19 ID:iLatUWQm0
 果南は驚きを感じつつも、臭いのする方向へ脚を踏み出していた。それほど恐怖を感じなくなっている自分には気づいていないようだった。 
  
 歩を進める度に血の臭いはどんどん増していく。別の誰かである可能性も頭をよぎったが、確かめずにはいられなかった。 
  
  
25:名無しNIPPER[sage]
2024/09/22(日) 15:05:53.73 ID:pzuc7hlIO
 02:30     桜内梨子 
  
  
  
  
26:名無しNIPPER[sage]
2024/09/22(日) 15:06:32.35 ID:pzuc7hlIO
 02:30     桜内梨子島の西側、波打ち際に程近い林の中。そこでは微かに波の音が聞こえ、潮の香りが漂ってくる。今そこにいる人物にはそんな事を気に留める余裕はなかったけれど。Aqoursの桜内梨子は膝を折ってうずくまり、両手で耳を塞いでいた。ゲーム開始から唯一、敵にも味方にも遭遇していないのは彼女だけだった。最初の内は他のメンバーを探そうと動いていた彼女だったが、時間を置いて聞こえてくる不吉な音が、一人で行動する勇気を奪っていった。今はただ、暗闇の中に一人、震えている事しかできない。禁止エリアの確認も、周囲への警戒も、自分がしなければならない以上、眠りにつく事も出来ない。(光が欲しい……)何度思ったことだろう。光が欲しかった。この暗闇を切り裂き、救いをもたらしてくれる眩い光が。 
27:名無しNIPPER[sage]
2024/09/22(日) 17:51:32.95 ID:39i7n7dnO
 (誰か……誰か……!) 
  
 梨子は心の中で思い続ける。自分をここから救い出してくれる誰かの存在を。 
  
 「光をもたらすのはあなたですよ、リリー」 
28:名無しNIPPER[sage]
2024/09/22(日) 19:20:14.03 ID:+5/eQ/lw0
 ひぇっ…… 
29:名無しNIPPER[sage]
2024/09/24(火) 23:59:43.51 ID:wUcPngVl0
 02:48      平安名すみれ 
  
  
  
  
30:名無しNIPPER[sage]
2024/09/26(木) 19:22:52.25 ID:k86je4zLO
 四季とルビィが北の灯台へ来てから、二人ずつ見張りに立とうと提案したのはすみれだった。異論を唱える者はなかった。四季の姿を見て、誰もが一人で見張りに立つ事が恐ろしくなっていた。  
    
  何があったのか。それはまだ四季から聞き出せてはいない。話が出来るような状態ではなかったからだ。今、四季の事はメイに任せている。  
    
    
31:名無しNIPPER[sage]
2024/09/27(金) 00:00:46.58 ID:dREhkkVH0
 「昔は親からお姉ちゃんなんだから、とか言われて欲しい物我慢させられた事もあるし、損な役回りだったりするのよね」 
  
 すみれは上の空でつらつらと言葉を並べていく。頭の中には恋の姿が浮かんでは消えていく。 
  
 「まぁそんな事言っても、やっぱり妹の事は可愛いもんだから。あの子に何かあったら私が飛んでいくけどね」 
32:名無しNIPPER[sage]
2024/09/29(日) 17:14:03.98 ID:AJjdyzDkO
 「私も……怖いです、すごく不安です。でも、ここにいる皆さんのおかげで何とか耐えられてます」 
  
 花陽はすみれの目をまっすぐに見つめて言った。 
  
 「すみれさん、言ってくれました。ここにいる人達は絶対に、殺……争い合ったりなんてしないようにしようって。協力してここから出る方法を考えようって。すごく─勇気づけられました」 
33:名無しNIPPER[sage]
2024/09/29(日) 22:35:21.72 ID:EYKiNCMRO
 02:55      米女メイ 
  
  
  
  
34:名無しNIPPER
2024/10/15(火) 18:39:55.17 ID:hP2orqG6O
 ずっと探してたSSがこんなところで見つかるとは。  
  続き読みたいです!  
  更新まってます! 
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