7:名無しNIPPER[sage saga]
2025/05/16(金) 20:49:27.68 ID:LYl+0qW60
先生が動けないままでいると、徐々にキサキの脚の動きがゆっくりと止まり、頬杖も解かれていった。やがてベッドに完全に寝そべると、キサキは呆れたように、あるいはすねたように、目を細めてため息を漏らした。
「…はぁ。なんじゃ…そういう趣向ではないのか?前回はこうしていたら、有無を言わさず覆いかぶさってきたというに」
「……………」
「今日はちゃんと妾から懇願しないと相手してくれないのじゃろうか…それならいつも必死にしているのを、見ているじゃろ?」
夢なら早く覚めてくれと、先生は必死に心の中で念じていた。
そんな先生の様子をキサキは不思議そうに見つめている。
「ふむ…」
静かな声が漏れる。
「…」
「そうさな…」
キサキはそっと自分の小さな手を先生の手に重ねた。指を絡ませ、優しく、しかし力強くベッドの上に押し付ける。
「どうしたらよいのじゃろうなあ…」
甘えるような声音でささやかれ、先生は耐え切れずにその手を振り払った。
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