4:かがやきさん
2025/06/19(木) 08:24:26.78 ID:ILqwg5iz0
🎬『かがやきさん』第2話｜セリフ台本
タイトル：「ルナのこと、どう思う？」
💡概要
ルナの「知能指数が36〜51（B1）」「自閉スペクトラム症の疑い」という支援計画に関する情報が、グループ内で共有されたあと。
ある作業中、ルナがミスを繰り返して落ち込んでいる。
仲間たちは“どう支えるべきか”“どう接するか”をそれぞれ考える。
🏢場面：作業室（午前）
（書類整理の作業をしていたルナが、手順を間違えてやり直しに。静かに肩を落とす）
🎭登場人物
浅野 ルナ（20）：障害に不安と向き合う最中の若者
白川 しろみ（27）：優しく見守る癒し系
桜桃 朱梨（28）：本音でぶつかるタイプ
一ノ瀬 陸（34）：理知的で観察力のある人
早乙女 あげは（39）：同じ利用者として穏やかに寄り添う
佐藤 誠二（41）：先輩としての言葉を持つ男性
📝セリフ台本
浅野ルナ（うつむき、小さく）
「……また間違えた……。何回やっても、同じ……私、ほんとダメだ……」
（近くで見ていた朱梨が、手を止めて言う）
桜桃朱梨（ややぶっきらぼうに）
「それ、言うのやめなって。“ダメ”とか、“できない”とか。自分で言い続けたら、ほんとにそうなるから」
浅野ルナ（ぽつり）
「……でも……、私……“B1”って……IQの……低いほうって……。そう、言われた……」
（空気が一瞬、張り詰める）
白川しろみ（そっと近づく）
「ルナちゃん……そのこと、気にしてるんだね」
浅野ルナ
「……みんなと違うんでしょ……。分からないことも多くて、空気も読めなくて……。いたら迷惑じゃないですか……」
（しばらく沈黙）
一ノ瀬陸（静かに）
「“違う”は“劣っている”じゃない。……ただ、やり方や時間が違うだけだ」
浅野ルナ（黙って、陸を見る）
早乙女あげは（優しく）
「ルナさん、私もね、昔は“私は変だ”ってずっと思ってたの。でも、ここに来て分かったの。“変”って、人と違うってだけ。ここでは、それが“普通”なんだよ」
佐藤誠二（穏やかに）
「ルナちゃん。“B1”だろうと“ASD”だろうと、それは“あなたの一部”でしかない。
でも、“全部”じゃない。……今、ここで笑ってる君も、悔しがってる君も、本物なんだ」
（ルナの目がわずかに潤む）
浅野ルナ（震える声で）
「……じゃあ……ここにいても……いいの？」
白川しろみ（しっかりと）
「“仲間”なんだよ、ルナちゃん。いてくれて、うれしいよ」
（朱梨が少し照れながら）
桜桃朱梨
「しろみが真面目なこと言うと、逆に泣きそうになるな……。
でもほんと、ルナ。あんたの“やり方”でいいの。誰も急がせないから」
（皆が自然に作業に戻っていく。ルナも、そっと手を動かしはじめる）
📍ナレーション（浅野ルナ）
「“できないこと”は、たしかに多いかもしれない。
でも、“できないからダメ”じゃない。
……私は、ここにいていい。そう、言ってくれた人たちがいたから」
✨つづく──
この第2話は、ルナが「障害名や数値では測れない価値」に触れ、初めて「仲間」として受け入れられたと実感する大切なエピソードです。
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