3:かがやきさん
2025/06/19(木) 08:23:11.01 ID:ILqwg5iz0
🎬『かがやきさん』第1話|セリフ台本「はじめての朝」
🏢舞台:
就労継続支援B型事業所「かがやき」
午前9時すぎ、小さな作業室。
それぞれ違う背景を持つ6人が、同じテーブルを囲むのは今日が“はじめて”だった。
🎭登場人物(全員利用者)
白川 しろみ(27):癒し系、脚本づくり担当
一ノ瀬 陸(34):寡黙な理知派、作業系が得意
桜桃 朱梨(28):元気で勝ち気なムードメーカー
浅野 ルナ(20):緊張気味な新メンバー
早乙女 あげは(39):大人しいが観察眼のある女性
佐藤 誠二(41):元長期利用者で復帰したばかりの穏やかな先輩
📝シーン:朝の作業前ミーティング室
(部屋には6人がいる。少し緊張した空気。スタッフは席を外しており、6人だけ)
白川しろみ(おそるおそる微笑む)
「……えっと……おはようございます。……こうして、6人だけって、ちょっと珍しいですよね?」
佐藤誠二(にこやかに)
「うん、俺もこんな感じは久しぶり。前に来てたときは、ここ……もっと静かだったよ」
桜桃朱梨(腕を組んで、少し声を張る)
「静かっていうか、退屈だったんでしょ? あたしが来てからは、毎日ドタバタしてるかもだけど」
一ノ瀬陸(小声で)
「……それは否定できない……」
(ルナが苦笑しそうになって、でも目線を下げて黙っている)
早乙女あげは(ルナの様子を見て、静かに)
「……こうして、6人集まってるって、なんだか“クラスメイト”みたいですね。年齢はばらばらですけど」
桜桃朱梨(にやり)
「じゃあ、しろみが“委員長”でいいんじゃない? やたら優等生っぽいし」
白川しろみ(あわてて)
「い、委員長とか無理ですって! わたし、ふつうに人見知りなんですよ……!」
浅野ルナ(ぽつりと)
「……人見知り、に見えないです……」
(皆がルナをちらっと見る。ルナ、気づいてハッとして黙る)
佐藤誠二(フォローするように)
「ルナさんだっけ? ……話してくれて、ありがとう。最初は、無理しないでね」
浅野ルナ(小さくうなずく)
「……ありがとうございます」
(少し空気が柔らかくなる)
一ノ瀬陸(ぼそり)
「……静かな時間も、悪くないけど……こうして話すのも……悪くないかもしれない」
早乙女あげは
「“少しずつ”ですね。……ここで過ごす時間は、ゆっくりでも大丈夫なんですから」
📍ナレーション(白川しろみ)
「違う年齢、違う経験、違う痛み。
それでも、わたしたちは同じ場所にいて、
同じ朝を迎えている。
この“はじまり”が、きっと……何かを変えていく。」
✨つづく—
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