43:名無しNIPPER
2025/07/06(日) 14:39:01.78 ID:DoX+pG4l0
「ふむぅ…いやはや困った困った」
本多さんはどっかに行っちゃって、また戻ってくるのかな?と思いつつ私は隅でチビチビとりんごジュースを飲んでいると
すぐ近くから溜息のような音と悩んでいるような声が聞こえてきて
気になってその方向を見てみると
「どれもこれも洋食で…ふむぅ」
小さな外国人の男の子は顎に手を当てながらそう言って悩みこんでいた。
「洋食…嫌いなんですか?」
「ん?いやはや…失敬失敬、声に出してしまっていたみたいだね」
「なんだかすごく困っているような気がして声かけちゃいました…」
「ふむぅ…いやそこまで急を要しているという訳では無いんだけれどもね。僕はどうにも味の濃いものが苦手で」
「意外…ですね?」
「僕を初めて見た人はみんなそう言うよ」
いかにもアメリカンというか洋食大好きって感じなのに
ステーキチェーン店のイメージキャラクターみたいな雰囲気なのにそんなこともあるんだなぁって
けどきっとこれはすごい偏見だから言葉にはしないでおこう。
「焼き魚やお味噌汁があれば助かるんだけれども」
「すごい和食ですね、なんだか正直すごい意外というか…」
「こう見えても僕は【超高校級の和菓子職人】だからね。名前は【小豆泉ジャック】小豆泉のお饅頭って聞いたことないかな?あれは僕が作っているんだけれども」
「ごめんなさい」
「ふむぅ…いやはや、そうだったそうだった…君は記憶喪失なんだったね、確かさっき誰かから聞いたよ」
「食べたことがあるのかないのかも分からなくて…」
「デリカシーのない質問をしていたみたいだね、謝る必要は無いさ」
「記憶が完全に戻ればきっと…」
「ふむふむ…なら今度僕が出来たてを作ってあげよう、味覚から思い出せるものもあるかもしれない」
「嬉しいですけど、まずそのお饅頭を食べたことがあるかどうかすら分からないんですよね…」
「ふむ…失敬。ただ僕としては食べてくれるだけでも嬉しいからぜひ味わってくれたまえよ」
超高校級の職人が作る和菓子…きっとすごく美味しいに違いない
考えただけでもお腹が空いてくるような気がしてしまう。
「じゃあ楽しみにしていますね!」
「そのためにはまずあんこを作るための極上の湧水から探す必要があるんだけれどもね」
「こだわりの逸品ってことですね…」
「ふんふん…逸品と言うよりかは我が子と言った方がふさわしいかもしれないね」
なんだかすごくプロフェッショナルな感じがして、いつ食べれるかも分からないそのお饅頭がとてもとても楽しみになった
でもここから出る前にそのお饅頭は食べれるんだろうか…?
ふとそんなささやかな疑問がシュンっと頭の中を過ぎていった。
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