【グラブル】ガイゼンボーガ「吾輩の、騎空団の一員としての日常」
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7:名無しNIPPER[sage saga]
2025/07/28(月) 19:59:59.01 ID:1M+emLR40

ガイゼンボーガ「……戦場でもないのに、早朝より剣戟の音が響くとは」 ヌッ


ナルメア「きゃっ! ビ、ビックリした……!」

アズサ「な、なんと。早朝の甲板に人が参るとは。失礼を」オジギッ

ガイゼンボーガ「貴公等は……確か、ナルメア、とアズサ、だったか」

ナルメア「あ、はい。え、っと……ごめんなさい。ガイゼンボーガさん、ですよね」

アズサ「……此方は貴殿の名すら記憶していなかったのに、ガイゼンボーガ殿は教えが良いのですな。此方はなお未熟と言う事か……」ガクリッ

ナルメア「ア、アズサ……」

ガイゼンボーガ「そう一つ一つを背負うでないぞ、乙女よ。剣の錆は拭えば落ちるが、心の錆はいくら拭ってもこびり付いて落ちぬ。大らかに在れ」

アズサ「………その言葉、俄(にわ)かなものでないと見受けた。無礼を承知でお尋ね申する、ガイゼンボーガ殿は剣の心得が?」

ガイゼンボーガ「心得、と、な……クク、ハハハハハ……! 吾輩にとって剣とは、心など宿らん歪なモノよ!」

ナルメア「いび、つ……?」

ガイゼンボーガ「そう。戦場に於いて身を預けるには剣とは余りに脆きもの。剣とはただ敵を斬るためだけにあり、いわば敵を殺傷する手段の一つに過ぎぬ」

アズサ「なっ……! し、失礼ながら其れは違う! 剣とは己を律するものであり、また己を映す鏡にもなる。いわば……」

ガイゼンボーガ「そう言って、剣が折れた者を吾輩は幾千幾万と見てきた。そして地に伏すのもな……」

アズサ「い、戦場の剣と………我等の剣は……刀は、違う……」

ガイゼンボーガ「むしろ、刀は斬る事に関しては剣以上の代物であろう。故に、そこに自身を置くのは剣以上に危ういと知るのだ」

ナルメア「………けれど、剣の道は……」

ガイゼンボーガ「傾倒するのも結構。だが得物に心を投影しすぎるのは危うい。それを失い伏した時に立ち上がる脚が無くなるのだぞ……よもや、『自分には剣しかない』などと血迷った事を思い浮かべた事はあるまいな?」

アズサ「うっ……!?」

ガイゼンボーガ「図星か。それが、危ういと言っておるのだ。貴公の心は『剣』ではなく血が巡る肉体に宿っている………冷たき鋼にでは無い。己が手で触れ、脚で立ち、腹に力を入れて身体を律するのだ」




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