7:名無しNIPPER
2025/07/31(木) 00:25:22.30 ID:DoK8Vme/0
「……あー、少しよろしいでしょうか?」
「……お見苦しい所をお見せしました。どうぞ」
「私としましては、彼女をアイドルとしてプロデュースさせていただければと思っております。彼女自身のダンスや歌等は確かに未熟です。ですが、彼女は非常にアイドル向きだと言えます。それらのー特に歌唱力の才能が秀でていますから。私としては、あの如月千早に並び、超えることすら出来ると考えます」
「それでも我々としては」
母親が口を開いた。父親の方は揺らぎかけていたのが分かったが、どうも橘家の最高権力者は母親らしい。ま、娘を褒められて喜ばぬ父親などいないからな。
「ありすの才能については分かりません。ですが娘を……言い方はあまり良くないですが、不安定な業界に入れることはできません。金銭感覚等の面で世間から感覚が乖離する可能性はありますし、はっきり言ってこの事務所は大手では無いでしょう?社員も若い貴方1人だけですよね。そのような所に娘を預けるわけには」
沈黙が降りてきた。
辛口だが妥当な感覚なのだ。正社員1人(よく推理できたものだ)、所属アイドル2人、契約したトレーナーが3人の吹けば飛ぶような事務所に娘を所属させたいと思う親はいない。むしろ言葉を選んでくれた方ではないだろうか。
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