アンパンマンとばいきんまん
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2: ◆qJX8kuiMZI[sage]
2025/12/05(金) 19:46:28.32 ID:XTeJFan70
町に到着したばいきんまん。
さっそくお菓子工場に降り立つ。

ばいきんまん「よぉーし、いるな」

工場でお菓子を作ってる人々は、ばいきんまんの存在に気づいていなかった。
ばいきんまんは工場に向かってどっきりメラメラを向ける。
そこにくいしんぼうのカバおがやってきた。
ばいきんまんの姿を見て、カバおは叫び声をあげる。

カバお「あっ、ばいきんまん」
ばいきんまん「ん? カバおか? ちょうどいい、お前も見ていけ!」
カバお「ええ? 何を?」
ばいきんまん「お菓子工場が火に包まれるところをだ! ハハハ、ハヒフヘホー!」
カバお「え? えっ?」

ばいきんまんがどっきりメラメラのスイッチを入れる。
だが、どっきりメラメラは動かなかった。。

ばいきんまん「あれ? おかしいな?」
カバお「ばいきんまん。僕は何を見ればいいの?」
ばいきんまん「ちょっと待て。今すぐに……う、うーん?」

機械をかちゃかちゃ弄るが、ばいきんまんの新発明はうんともすんとも言わなかった。

カバお「僕、帰ってもいいかい?」
ばいきんまん「えーい、何だってんだ。この、このっ!」

焦ったばいきんまんは、どっきりメラメラのスイッチを何度も押す。
しかし、何事も起きない様子に、カバおもあくびをしてばいきんまんを放っておこうとしたときだった。
突然、どっきりメラメラが作動し、大きな炎を吐いたのだった。

カバお「う、うわぁー!?」
ばいきんまん「ガハハハハ、これがおれ様の新発明『どっきりメラメラ』の威力だ! 驚いたか!」
カバお「た、大変だよー! 大火事だよ!」

大炎上を起こす工場。
驚いてひっくり返るカバお。
工場で働いていた人々も、大慌てで工場から逃げ出す。
あたり一帯は大騒ぎとなった。
その騒ぎを横目に、ばいきんまんは行動を開始する。

ばいきんまん「さーて、みんなびっくりしてる間にお菓子をいただくとするか」
カバお「ええっ!? ばいきんまん、しんじゃうよ!?」
ばいきんまん「ガハハハハ、バーカ! この炎はニセモノだ! 全然熱くありませーん!」
カバお「だ、だましたんだな! ばいきんまん! ひきょうだぞ!」
ばいきんまん「なんとでもいえ! ハヒフヘホー!」

得意気になって、炎上する工場の中に入るばいきんまん。
しかし、その手に火が付くと表情が変わった。

ばいきんまん「あ、あちいいいい!? 何で、どうして!?」
カバお「え?」
ばいきんまん「何故こんな熱い炎が? はっ、まさかさっきスイッチを連打した時か……?」

ばいきんまんは慌てた様子で、手元のどっきりメラメラを自分に向ける。
そして、数回ボタンを連打した。
すると、大きな炎がばいきんまんを包む。

ばいきんまん「あっちいいいいい!?」
カバお「ばいきんまん!?」

なんと、どっきりメラメラは失敗作ではなかったのだ。
ボタンを連打すれば、火が重なってちゃんと熱い炎が出たのだ。

ばいきんまん「ということは、この炎は全部本物? お菓子が燃えてしまう?」
カバお「自分で放火しといて何言ってるんだよ! ああっ、みんな燃えちゃうよぉ!」
ばいきんまん「うるさい! ぴーぴー泣くな! 手伝え!」
カバお「ええ? 手伝うって何を?」
ばいきんまん「ほれ! バケツに水! あとは分かるだろ!」
カバお「ちょっと待ってよ、ばいきんまん。これは水じゃなくって……」
ばいきんまん「ぎゃああああ!? なんで火が強くなるのだー!?」
カバお「これ、油だよぉ!」

なんと、消火しようとしたばいきんまんは、こともあろうか火に油を注いでしまった。
火はますます燃え盛り、もう手の施しようがない状態になった。


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