過去ログ - 「( ^ω^)ブーンが兵士になるようです」
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23:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/05/03(月) 01:29:05.56 ID:dXnWPdko
湿気を含んだ風が体にまとわりつく。

それが不快で何度も手で扇ぎ、風を着物の中へ送り込む。

それも歩き始めてからどれくらい経ってからか、少しでも余計に体を動かすのが億劫になってからは止めていた。

空が明るくなった様子は無い。まれに一瞬見える空に、小さな光がぽつぽつと浮かんでいる。

( ^ω^)「まだ夜のようだお」

ブーンは小さく呟いたが、後ろの二人は反応しなかった。

森に入ってからは、一度も立ち止まる事はない。誰かが転んでも、それに気がつけばほんの少しだけ速度を緩め、立ち上がればまた元に戻す。

それを繰り返して、時間の感覚を失わせる森の中を進み続けた。

森に入る前と後、どちらが慎重に進むべきかというならば間違いなく後者、森に入ってからだろう。

だが、今の速度は村を出たばかりと同じか少し早い位だった。

それも森に入ってからすぐよりも、今の方がより速度は上がっている。

(´∀`) 「なにか、焦っているのかモナ」

ブーン達三人は感じていたが誰もそれを口にしていなかった。

後ろの三人組の一人が転び、一向の速度が落ちたところでモナーは二人にだけ聞こえるように呟いた時、二人はすぐに頷く。

後ろの様子を伺うために振り向いたイヨウの顔は、村で見た年よりも若く見えそうなものでなく年相応が少し上くらいに見えた。

月明かりの中、ブーン達と目が合うとそれが気のせいであったかの様にイヨウの顔は再び生気を帯びていった。

それが不自然さを感じる三人に、わずかに安堵を与え下ばかり向いていた顔を上げさせる。

( ´_ゝ`) 「何にしても……今は歩くしかないですね」

ブーンとモナーは頷くと再び歩く速度を速めていく。

前の二人の背が徐々に近づいては、また離れる。それを繰り返して一向は、夜の闇より暗い中を走るような速さで進む。



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