60:1[sage]
2010/06/12(土) 21:05:57.49 ID:Z7J9VoA0
一人分の人影がのろのろと起き上がった。
ということは今まで横になってたということか? 屋根の上で??
しかもミニスカート穿いてるってことは――
「お、女……」
ダルクは半分うんざりした響きで呟いた。
ついさっきミニスカートの女の子に関して心をえぐられる思いをしたというのに。
乱れ気味のポニーテールらしきものがふわりと動くのが見えた。
「だれ……?」
ダルクは一瞬ドキリとする。
まるでそよ風がそっと撫でるような、ささやかで甘やかな声――。
とはいえ、寝起きと確信できる惚け具合だったが。
「ここの家主さん……?」
ふさふさポニーテールが横に垂れる。首をかしげてるのか。
「……そ、そうだ。この家の主だ!」
ダルクはハッとして答えた。
相手のペースに飲まれてはいけない。
今のところこちらに危害を加えるような様子はないが、油断してはならない。
世の中何が起こるか分からないと、幾度も師匠に戒められたではないか。
「お前は何者だ! オレの家で何をしていた!」
ダルクは内心で「これでいいんだよな」と自問しつつ無理に強気をみせつけた。
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