過去ログ - 一方通行「打ち止めが高校に入学すンだが……」
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2011/02/15(火) 05:10:28.71 ID:KThSVObc0
「ミサカが大好きなあなたのために愛情たっぷりこめて作ったんだから、早く食べてよーってミサカはミサカはおねだりモードに突入してみる。あ、それともヨミカワとかヨシカワみたいに、もったいなくて食べられないとかなのかな? ってミサカはミサカの名推理! 写真は撮ってあるから後でメールで送るから安心してって」

「いらねェ」

「えー、じゃあどうして食べてくれないの? ってミサカはミサカはしょんぼりしてみたり。…はっ、もしかしてもしかして『あーん』して食べさせて欲しかったのかなそれならそうと早く言ってくれれば良いのにもうあなたってば照れ屋さんなんだからー、ってミサカはミサカはあなたからガトー・ショコラを奪って甘々恋人モードにクラスチェンジしてみるっ」

「不戯ンな自分で食えるわボケっ」

 本気で『あーん』をやってきそうな打ち止めから、ガトー・ショコラの入った箱を奪い返すと、一方通行は意を決してそれにかじりつく。

「ど、どうかなどうかなってミサカはミサカはあなたの感想にドキドキしてみたり」

 不安と期待を込めた眼差しを寄越す打ち止めの隣で、一方通行はガクンと項垂れた。

「……甘ェ…」

「それが最初のコメントってどういうことなの?! ってミサカはミサカはデリカシーのないあなたにショックを隠せないんだけどっ」
 
「事実なんだから仕方ねェだろォが」

 甘いものはそう得意ではない彼に、見た目及び彼女が作ったということにより更に甘さが増した気がするガトー・ショコラは甘すぎた。
 予想外に彼の口に合わなかったらしい、という事実に、打ち止めはアホ毛を萎れさせる。
 頑張って作ったのに、『美味しい』と言ってもらえなかった。

「せっかくビターチョコを使って、あなた好みの甘さ控え目にしたのに…ってミサカはミサカはしょんぼりしてみたり」

 気落ちした様子の少女の姿に、一方通行ははあと溜め息を吐く。

「…土台のガトー・ショコラは悪くねェ。けどよォ、そっちの甘さを控えたところで、普通のチョコレートで飾り立てたら相殺されンだろォが」

 そう言われればそうかもしれない。本体は一応は誉められたのに。もう少し考えれば良かったと、打ち止めは後悔する。
 と、一方通行は彼女に一口齧られただけのガトー・ショコラののった箱を押し付けて、杖を取って立ち上がった。

「………やっぱり食べてくれないの? ってミサカはミサカはちょっぴり切なくなってみたり」


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