過去ログ - 一方通行「打ち止めが高校に入学すンだが……」
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265:101[sage]
2011/03/06(日) 20:45:35.49 ID:6SZSTCDk0



 そろそろと慎重にベッドに横たえると、枕を置きなおして毛布と布団をしっかりとかけ直す。汗ばんだ額に張り付いた髪を梳くようにして流しタオルで拭うと、新しい冷却シートを貼った。ついでに少々ベクトルを弄って、快適な眠りの環境は完成だ。
 布団の外にはみ出した手をきちんと入れなおして、さて、と部屋を後にしようとしたときだった。

「………」

 きゅ、と弱い力で、引きとめるように指先を掴まれた。必死な気配はあるくせに、力が淡すぎて哀れさが勝った。

「…チッ」

 空いた方の手で髪の毛をぐしゃりと掻き毟る。この状況で彼女の手を振り払えるわけがなかった。椅子まで手が届かないのでそのまま打ち止めの眠るベッドの枕元に腰を下ろすと、上質なベッドは音を立てることなく、マットレスだけが僅かに揺れた。
 そして弱く繋がった指先を、しっかりと握りなおすと、一方通行は一人言ちる。




「早く治せ、バカ」








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