過去ログ - 上条「なんだこのカード」その2
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972:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/06(日) 06:13:01.40 ID:vvOyZR7QP
「……え?」

太った男が自らの体に刺さったそれに目を向けて、間抜けな声を上げた時

痛みが拡がるよりも早く、その体が爆散した。そして、脂肪分多めの血肉がローマ正教の男に飛び散った


「一々面倒なやり方しやがりましたね」

イギリスの支援勢力として派遣されたシスターの集団。その一部である彼女は、遠目に、自らの古巣であるローマの魔術師が兵士と太った男性を殺すのを見ていた

「シスター・アニェーゼ、あれは仕方のないことでしょう。アメリカの科学端末に対する使用法とその撹乱について考えたなら、まずは適当な兵隊からその道具と使い方を入手するのは妥当なことです」

つまり先程のローブの男は、わざわざ人払いをしてまで一人の兵士を狙い、確実性を高める為のエサとして太った男を用意したのだ

ローマ正教の部隊がそこまでしたのは、アメリカの情報を得る為に情報共有ツールの使い方を得るため

実際に人がものを使うときに、使い方に関する記憶が無意識に思い出される。思い出されたタイミングで直接その人間に触れ、ナイフを媒介に情報を吸い出したのだった

「あれだけ科学を毛嫌ってた連中が、その使用方法を知って利用しようとするのは珍しいことです。シスター・アンジェレネ、あなたはどう思いますか?」

「そ、その方がクーデターの陽動に向いているからではないでしょうか」

傍らのルチアと呼ばれる修道女の影に少し身を隠して答えた

「シスター・アンジェレネ、確かにその要素もありますけど、恐らく本当の理由は別ですよ」

ルチアと呼ばれるシスターが応える

「英仏海戦でアメリカの機械人形の性能を、ローマ正教の勢力は敵として教え込まれていますから。それらを高脅威と考えて、その動きを把握したいんでしょう」

「私も同意見ですね。ルチアの言う所のがデカいって思われます。それでアンジェレネ、ローマはどれだけの勢力を派遣しやがったんですか」

「ほ、報告では、一、十、百……一万を超えるもの、と」

「一万?! イギリスの10倍ですね。所詮他国のクーデタの支援なのに、どうしてそこまでの数を割いたのでしょうか」

「それだけ、あの新教皇は用心深いってことなんですよ、きっと。虎の子の天使部隊まで持って来ちまったぐらいですから、意図的にやりすぎる気でしょうね、ローマの連中は」

そう言った彼女の頭上を、天使の力の塊である光たちが駆け巡る

それらが一斉に地面へ向けて雷を放つと、一際大きく一般市民の悲鳴が響いたのだった


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