992:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/07(月) 06:16:40.61 ID:jx+LUubQP
「貴様の言うような、アックア言う名の者など、このロンドンには居らん」
川沿いのベンチに、360度ほぼ全てを屈強な騎士たちに囲まれたテッラが座っている
その顔にはずっと余裕があったのだが、返って来た返答を聞いて、ふぅん、と息を吐いた
「目的の人間が居ない以上、即刻立ち去るのが筋と言うものだろう」
テッラ「それは、あなた方からした筋でしょう」
ゆらりと立ち上がって、テッラは話し掛けてきた男を見下ろした
テッラ「アックアという名前の人間はいない、ですか。ならば、ウィリアム=オルウェルという名前を出せばよいのですかねー?」
「ふん。その様な名前を持った人間なら、このロンドンを探せば数人出てくるだろう。人探しなら、探偵でも雇え」
「だが、我ら騎士団や行政機関は貴様の手助けることはしない。貴様の求める人間など知らんのだからな」
慣れてきたのか、騎士はテッラへ高圧的になる
テッラ「ふむ。わかりましたよ、あなた方の言い分はねー」
「ならば去れ。我々は貴様の相手などしていられる程暇では――」
男の言葉を遮らんと、テッラは騎士の顔に自分の顔を近づけ、口を開いた。どうするか考えようとしていた手前、騎士の変に高圧的な喋りが鬱陶しかったのだった
テッラ「うるさいですねー。それ以上口を開けば殺しますよ。大体、最初に構ってきたのはあなた達でしょう?」
そう言うと、その騎士はたじろき、包囲の輪に下がった
空気は張り詰めているが、言葉を放つような者はいない。ようやく思考に集中できる
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