366:以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[saga]
2010/12/21(火) 19:04:03.39 ID:mFjspvM0
ゴラオン 格納庫
アリサ「へぇー、これが新しい私のコア・ファイターね」
リュウ「お前のものとは決きまっとらんぞ」
アリサ「いいじゃないの! どうせ私たちぐらいしか乗ってないんだから!」
少し離れたところのすずかとなのははマチルダと一緒の輸送機でやってきた整備兵見習いの少年から説明を受けていた。
すずか「それじゃあ、ガンダムは駆動系を中心にパーツを取り替えていくことになるんですね」
「はい。全体的にマイナーチェンジですけど、アポジモーターは新しく開発されたものなので、運動性は向上しているはずです」
なのは「それで、こっちのパーツがGパーツなんですね?」
「そうです。ガンダムはコア・ファイターとAパーツ、Bパーツの部品が合体して立つわけですけど、Gパーツを使うことで様々な用途に対応して換装させることができるんです。これがマニュアルです」
まだ14、5の少年から手渡された分厚い紙束がすずかの小さくて柔らかい手にずっしりと乗っかる。
少年はやや不安げにそれを見て言った。
「あの、今さらですけど、本当にあなたがガンダムのパイロットなんですか?」
すずか「あ、はい。よく言われますけど、そうです」
「失礼しました。僕も乗り方は知っていますけど、実際に動かすなんて、僕には無理そうだなって」
なのは「分かるんですか、ガンダムの動かし方?」
すずか「私が言うのもなんですけど、機密事項のはずじゃあ……」
「僕の父さんも、ガンダムの開発で技術責任者をしていたんです。母さんとケンカして一人で宇宙に上がっていったきり、直接会ったことはないですけど。僕がこの仕事をやれているのも、父さんのコネみたいなものですから」
すずか「そうなんですかぁ。私もお姉ちゃんに会いたいなぁ……」
「会えますよ。きっと」
すずか「ありがとうございます」
そう言って少年はガンダムから離れていく。
ナイーブで神経質そうな横顔だが、自分の工具箱を持って歩く様は充分に技術者の後ろ姿だった。
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