過去ログ - 唯「まじーん、ごー!」
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663:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/02(水) 15:44:59.71 ID:mnu8E9pc0

 第十三話

 中央アジア オデッサのジオン軍基地

マ・クベ「シャナ少佐が、ドズル中将が左遷したシャナがキシリア様の配下になるという」

 ジオン軍突撃機動軍大佐マ・クベは卓上に置いた北宋の陶磁器を指で弾いた。

マ「しかも、ニュータイプ部隊の選出、指揮を任されるという。気に入らんな」

 端的に言うほど、マ・クベはシャナが気に喰わなかった。

マ「あやつは人に気にかけさせる才を持っている。ドズル中将の次にキシリア様だ。まるで娼婦ではないか」

 シャナはいずれ、自分の出世にケチをつける相手になる。
 芽は早いうちに摘んでおきたいところだ。

マ「キシリア様もご酔狂でいらっしゃる。いまだにニュータイプの存在が証明されたわけではないというのに、莫大な研究費をつぎ込まれるのだからな」

 政治家肌のマ・クベからすれば、ザビ家台頭から続いているにも関わらず一向に成果の上がらない研究などやめて、ザクの改良機であるドムとグフを早く量産体制に仕上げたほうが良いと考えていたし、本国の監査もようやくそのつもりになっていたところだった。

マ「だいたい、フラナガンという男が信用ならんところにシャナだ。奴がどうやって炎髪灼眼になるのかさえ、まったくわかっていないではないか」

ウラガン「マ・クベ大佐!」

 陶磁器に自分の顔を写していたマ・クベの許に現れたのは、副官のウラガン中尉だった。

マ「どうした?」

ウラガン「ランバ・ラル大尉がお見えになられました」

マ「そうか」

ウラガン「お出迎えにならないのですか?」

マ「奴は職業軍人なのだよ。やることだけをやらせればいいのだ。そのほうが奴にとっても都合がいいだろう」



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