過去ログ - 唯「まじーん、ごー!」
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821:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[saga]
2011/04/09(土) 17:01:12.99 ID:EN+BHoiu0

トッド「わかるか、タマキ? 一度やりあっちまったら、後は食うか食われるかなんだよ!」

珠姫「そうやって自分を狭くしていくの!?」

チャム「タマキ! ダメだよ、憎しみの力を強くしちゃダメぇ!」

 必死の呼びかけが戦闘だけを見ていた珠姫の意識を揺さぶった。

珠姫「チャム……」

チャム「タマキ! アイツと話しちゃダメ! タマキが呑みこまれちゃう!」

珠姫「そうだ……憎しみはオーラ力を強くするけど……!」

トッド<気合>「タマキィィィィィ!!」

 ガギィィィィンッ! 加速してゆくオーラ力を制御する瞬間に、ズワァースの曲剣がダンバインの剣を弾き飛ばした。

 だが、それは思わぬ結果を招いてしまう。

フェイ「何だと!?」

 ダンバインの剣がレプラカーンの肩にぐっさりと刺さったのだ。
 突然、機体の四分の一を失ったフェイ・チェンカが事態を確認するより先に、ヒカルはネオ・プラズマカッターを振り下ろした。

ヒカル「やぁぁぁぁっ!」

 ズバァッ!! 出力が強化されたプラズマカッターはレプラカーンを左肩から股関節までを袈裟切りにした。

フェイ「ちきしょうめ! この俺がこんなところでぇっ……!」

アレン「ふん、自分の不運を呪うんだな、フェイ・チェンカ」

 墜落していく友軍機の上を飛ぶビランビーは剣にオーラソードを纏わせてゲシュペンストに向けていく。

 一方で、剣を失ったダンバインと、新たな剣を出させないように攻め立てるズワァースの間では尚、激しく戦いのオーラが渦巻いていた。

珠姫「わかった!? 貴方のオーラ力が味方まで巻き込んだ!」

トッド「違うな! お前も聖戦士ならわかるだろぉ!? 大気中のオーラ力の流れが! それを探ればあの程度避けられたはずだぜ!」

珠姫「それが傲慢だって何故気付かないの!?」

チャム「タマキ! ダメだってばぁ!」

珠姫「わかってる!」

 大きく前へ出て行ったダンバインが身を翻してズワァースと対峙した。
 珠姫は自分のイメージとダンバインを重ねる。
 あの畳の部屋で、坂本美緒少尉の剣を受け止めたときの自分の心を強くイメージする。
 オーラの流れを自分のものとして、それを手と剣のように発揮する!

珠姫「オーラ力だけをやってみる!」

 両手両足を広げたダンバインのオーラ力がズワァースを覆っていく。

トッド「チィ! 動かなくなる!? 舐めるなよぉ!」

 グアァ――トッドもまた、オーラ力を膜状に展開してバリアのようなものを発生させた。

トッド「どうだ、タマキ! お前だけがオーラ力を操れると思うなよ!」

珠姫「人間がオーラの力をこんな風に使っては世界を歪めるだけなのに! どうしてそれがわからないの!?」

トッド「言葉だけでわかった気になれるのも、人間だからだよ、タマキ!」

 やはり、憎しみの力はオーラを強くするのか――次の瞬間、トッドのオーラ力は珠姫のオーラを爆散させた。



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