過去ログ - 唯「ボディがお留守だよ!」
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657:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:20:28.53 ID:1/mKrnEAO
 考えろ、思考を止めるな、使える知恵は全て駆使しろ。
そんな自己暗示は虚しく、唯の楔は着々と緩んでゆく。鮮血を垂れ流しながら。

唯「────っ」

以下略



658:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:20:57.32 ID:1/mKrnEAO
 唯の動きが停止したのを確認するといちごは安堵の溜め息を吐き、一瞬だけ唯から目を逸した。彼女の口元が何故か緩んでいる事にも気付けずに。

「ありゃま、こいつぁひでぇや」

いちご「──っ!?」
以下略



659:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:21:39.19 ID:1/mKrnEAO
いちご「あなた……一体……」

唯「誰なんですか、何て言わせねーぜ? お前が私を欲しがったように、私もお前に会いたかったんだからな」

 彼女は素足のまま血溜まりを通り、律達が倒れている箇所の丁度中心部分に立ち尽くした。
以下略



660:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:22:17.60 ID:1/mKrnEAO
いちご「彼女の周囲に一億の槍を展開、軌道は追尾、対象の命尽きるまで追いなさい!」

 言霊と共に現れる未元物質の槍、その数は一億。
鉄が彼女の視界を覆った。

以下略



661:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:22:50.86 ID:1/mKrnEAO
 彼女は血に塗れた手で頭を掻く。
そして何か思い出したように両手を合わせるとあはっ、と笑ってみせた。

唯「うんたんパワー注入! なーんつって」

以下略



662:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:23:21.53 ID:1/mKrnEAO
唯「おーおー目が覚めたかい? 初めましてだねぇりっちゃん」

 腰を下ろし、律の顎を持ち上げると彼女はずいっ、と顔を寄せた。

律「唯? 唯なのか……?」
以下略



663:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:23:52.40 ID:1/mKrnEAO
紬「つっ……」

 遅れて紬、そして他の者も顔を上げた。
皆状況の理解に苦しんでいるのか、苦虫を噛み潰したような顔をしている。

以下略



664:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:24:30.76 ID:1/mKrnEAO
紬「何処かの誰かさん……?」

 彼女は近い内にまた会うだろうと言っていたが、紬はまさかこんなに早く見える事になるとは思わなかった。
かつてあの全てを混ぜ合わせたような空間で斎藤の心を折った者が此所に居る。
考えなくとも紬は本能で察知した。
以下略



665:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:25:06.51 ID:1/mKrnEAO
唯「だったら勝手にやらせて貰うぜ。他の誰が望んでなくても、唯は望んでるんだからな」

 唯の身体を纏うように紫電が現れた。
赤、青、黄、緑、その四色の闘気のどれにも属さない殺意の波動が空間を駆け巡る。

以下略



666:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:25:35.83 ID:1/mKrnEAO
 見えない鎖がいちごを縛り付ける。
偉大なる名前を紡ぐ事すら適わない。
 動け────。
 動け──。
 動け!
以下略



667:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:26:13.09 ID:1/mKrnEAO
いちご「ひっ──ぎっ──!?」

 意識を手放す事は許されない。
焼かれた身体は時間を遡るように修復され、再び焼かれる。
いちごは絶える事の無い苦痛のループに叩き落とされた。
以下略



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