過去ログ - 番外個体「――ただいま、帰ったよ」
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341:1 ◆3vMMlAilaQ[saga]
2010/12/23(木) 02:28:58.92 ID:proJgmo0
店内での電話は良いものではないだろうから、声を潜めて応じる一方通行。
といっても最初に怒鳴り散らした時点で辺りからおかしな目で見られているのだが、
『お決まりの今大丈夫? って聞こうと思ったけど、忙しいの? ていうか、ひゃひゃ、頭が大丈夫?』
「……うるせェよ。で? 用件は何だ」
『忙しいんじゃなかったの? つーかスゲェ五月蠅いんだけど。もしかして外いる? あ、デート中とか? ぎゃは、お邪魔しましたー』
「ちげェよ、だから何だっつの」
何か勘違いされたまま通話が終わりそうだったのでそれを制しつつ、
『……まぁあなたが誰と居ようがミサカには関係ないことだしねぇ。そうそう、本題。あなた、クリスマス空いてる?』
「……空いてる、けどよ」
クリスマスはいつも通り家で過ごそうと思っていた一方通行。
番外個体もツリーの飾り付けに興じていたりで家にいるつもりかと思っていたのだが、彼女は何か別に考えがあるのだろうか。
『そっか、じゃあ……。てんちょー、お言葉に甘えて休み貰おっかなぁ。あ、てことで休み貰ったよ、クリスマスだし』
「まだバイト中かよ。つーか最初っから家でだらだら過ごすつもりだったンじゃねェのか?」
『だっててっきりあなたは別の誰かさんと。……うひゃひゃ、可愛い女の子とかー?』
「とンだ嫌みだなァオイ。ンなわけねェだろォが」
……オマエが、好きなンだから
言ってしまえば何か、変わるだろうか。
この曖昧な関係が。それでも決して居心地は悪くないそれが。
『じゃあ、仕事とか入れたらミサカ怒るからね? ミサカにとって初めてのクリスマス、独りぼっちとかは流石に寂しいでしょ。
それから料理にも期待してるよー?』
「……飲食店で働く誰かさンも是非キッチンに立てるよォになっとけ」
『ミサカは厨房担当じゃないからそれは叶いそうにないなぁ、ぎゃはは!』
番外個体と話しつつ、店内を見渡して
とある商品が目に留まる。
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