過去ログ - 番外個体「――ただいま、帰ったよ」
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410:1 ◆3vMMlAilaQ[saga]
2010/12/29(水) 22:47:25.43 ID:rViqN4A0
「クリスマスだからってなァンでこォ特別意識があるンだか。日本なんて宗教もクソもねェよォな国なのによォ」
ぶつぶつと呟きながら、携帯で検索したレシピを見ながらキッチンに立つ一方通行。
しかしそうは言いつつも、やはり彼も何だかんだでクリスマスを満喫しつつあるのかもしれない。
半ば強制的だったがツリーの飾り付けもしたし、プレゼントも選んだ。何だかんだ言って料理まで作っている。
奮発してちょっと高めの鶏肉を買ってみたくらいだ。
そして何より、番外個体が喜ぶ姿を見れるのは嬉しい。
昨日はお世辞にも良い日とは言い難かったのだが、クリスマスは今日だしと割り切ることにする。
「っと、次は……生クリーム……動物性で良いのかァ? 適当に高い方選ンだけど関係ねェか」
ちなみに今日のメニューはというと、定番のチキン、クラムチャウダー、サーモンのマリネ、そして昨日のケーキである。
番外個体の所望は『クリスマスっぽく特別な感じ』と曖昧だったので少し悩んだが、簡単且つ普段はあまり作らないものにした。
(肉は昨日のうちから準備してあっから焼くだけだし、あとは飯炊いて……飲み物は酒、は駄目だな、アイツ風邪だし。
クリスマスっていえばシャンパンとか言い出しそォだが病人は梅干し茶で良いな。俺は絶対飲まねェけど)
最先端の科学技術を誇る学園都市。学生が人口のほとんどを占めることもあり、和食よりも洋食が親しまれている。
つまり梅干も食わず嫌いが多く、一方通行もその一人なわけだが、自分が食べないものを人には食べさせるあたりが昨夜のお粥同様、無責任で他人事だ。
そんな彼の心中やこの街独特の風潮を、番外個体と何処かの聖人が知ったらそれぞれ別の理由で憤りそうである。
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