過去ログ - 番外個体「――ただいま、帰ったよ」
1- 20
754: ◆3vMMlAilaQ[saga]
2011/02/21(月) 23:01:25.39 ID:drd2jubno


暫しの沈黙。
麦野が淹れた紅茶から立ち上がる湯気がゆらゆらと、番外個体の心情を映し出すかのように揺れながら、空気に混ざっていく。

やがてぽつりと呟かれた声は、弱く、震え、消え入ってしまいそうな。番外個体の本心だった。


「……、本当に分からないんだよね。ミサカが感じるこの痛みも、苦しみも、何もかも」


分からない。
だからこそ、辛い。


「麦のんは認めてしまえば楽になるって言うけれど。……確かにその通り、なのかなぁ。感覚的には何となく分かるんだよね。
 ……でも、何を認めれば良いのか分からない」


何を認めるか。形の無いモノをどうやって。
未知の感覚に囚われる少女の瞳が不安げに揺れ、それを見た麦野が口を開く。


「認めるっていうのは、――」





<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/580.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice