過去ログ - 番外個体「――ただいま、帰ったよ」
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951: ◆3vMMlAilaQ[saga]
2011/03/18(金) 14:14:31.03 ID:SMLw9DYPo

「ん、っふ、」


最初はゆっくりと慣らすように、時間をかけて、丁寧に。
互いの唇を味わい、探るように舌を突っつき合う。
つんつんと先端を触れ合わせるだけで、ぴりぴりとした刺激が駆け回った。
それだけで力が抜けてしまいそうになるのを何とか堪える。

ただやはり少し辛かったのか、番外個体は一方通行の腰の辺りに添えていた腕を彼の首に回した。
身体を彼に任せ、行為と快楽に沈み込んでいく。


「んむ、……あ、んんぅ、」


接吻は徐々に激しさを増していく。
それに伴って呼吸は弾み、喘ぎ声も一層大きく艶やかに。


「んぁっ、ふぅっ……、ンッ、」


魂や精気といったものを喰らい尽くすかの如く、とことん貪欲に相手を求め、貪り合う。

いつしか番外個体は一方通行に顎を持ち上げられ、ただただ彼を受け止めることしか出来なくなっていた。
唇から舌の裏側まで、口内をくちゅくちゅと卑猥な音をたてて這いずる舌の動きに犯される。


「はぁっ、んふぅ、」


普段あまり意識することはないかもしれないが、舌とは立派な性感帯のひとつだ。
そんな部分を集中的に攻められれば、敏感な人にとってはかなりの快感に繋がる。
勿論番外個体もそれで先程から声を漏らしているのだが、遂に限界を来したらしい。


「っあ!?」


かくんと膝が折れて、一方通行の首の後ろに回していた手が解けた。
支えを失った身体は力の抜けた頼りない足ではバランスを保ちきれず、丁度後ろのベッドに沈む。
ふたつの唇から唾液が銀色の線を引いて、切れた。


「はっ、はぁっ、一方通行ぁ……」


奪われた酸素を取り戻そうと肩を上下させる番外個体は、ぐずぐずに溶けた声と物欲しげな顔、とろんとした瞳で見つめてくる。
ぬらぬらと妖艶な光沢を放つ彼女の唇、その端からつ、と線を描いて零れる唾液。


「……すっげェエロいことなってンぞ」


その姿を見て自制を利かせることなど、どこの男が出来よう。
かの旗男だってこんな表情をされては、遂に一人、コイツを選ぶだろうと一方通行は彼女贔屓に考える。
そして間抜けなことに、それにすら嫉妬した。



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