過去ログ - 澪「私、あれに乗るんだ・・・」
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16:こーじろう侍[sage]
2010/11/25(木) 05:19:28.71 ID:PWoHFWY0
 『タルシアン特別法』・・・国家が関与するタルシアン関連の計画に関して、すべての国民には可能な限り協力する義務がある。五年前に国会で議決された法律・・・。発足当時、様々な物議を醸し出したものだけど、確かに国家によって決められた法律に対して、たかだか国民の一小市民が意義を唱えてもどうにもなる筈がなかった。

 「で、でも、それならどうしてそんな大事なことを今まで何も言ってくれなかったんだ!」

 法に対する人権無視とも言える様な理不尽さと、澪姉にとって俺は頼りにならないと思われていても仕方ないのかも知れないが、まがりなりにも彼氏である俺に対して、何も相談してくれなかった事に苛立ちを隠せずにどうしても語気が強くなってしまう。
 

「仕方なかったんだ、守秘義務があったから。この事は絶対に口外しては駄目だって防衛省の人に言われたんだ。口外する事で、これからの選考試験ひいては国家いや世界的プロジェクトの妨げになりかねないって。最悪、何かしらの罰があるかもしれないとまで言われたんだ。だから誰にも言えなかった。でも、お前にだけはどうしても秘密にしておきたくなかった。だから、お前にだけ打ち明けたんだ。律にだってまだ言ってないんだぞ。でもごめんな聡、今まで言えなくてほんとにごめん」

 「澪姉・・・もういいよ、今こうして言ってくれたし」

 澪姉が申し訳なさそうな表情で言ってくれた事に、俺は少し嬉しさを覚えた。長年の親友である姉ちゃんよりも先に俺に言ってくれた事が、素直に嬉しかった。
 「でも、この事は誰にも言っちゃダメだぞ、律にもだ」

 澪姉は念を押す様に注文をつけた。澪姉と二人だけの秘密・・・そう思うとちょっとした優越感に浸れた。



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