28:こーじろう侍[sage]
2010/11/25(木) 05:55:37.80 ID:PWoHFWY0
「秋山さんそれで訓練の方はどう?中々調子がいいみたいに見えたけど。三回中二回も命中させていたみたいだし」
「・・・あっ、はいそうですね」
ぼうっとムギたちの事を思い出していたところに声を掛けられた私は、はっとなって取り合えず相槌を打った。
「私なんか三回中一回だけだったし・・・秋山さん最初はあんなに怖がっていたのに大したものだわ」
「な、馴れですよ馴れ、後たまたま調子が良かっただけですから。それに怖い怖くないなんて言っていられる状況ではない事位は判りますから」
あと、自分用のトレーサーにスティぐまと名付けたら、妙に愛着が湧いてきたからなどとは流石に言えなかった。
「そうね貴方の言う通りだわ。あっそう言えば私達の隣のエリアで訓練してて、三回とも命中させていた娘がいたのって知ってる?」
「えっ?私は知らないですけど・・・」
「その娘、確か長峰って名前の娘なんだけど入隊した時はまだ中学生で、多分、全クルーの中で最年少なんだそうよ」
「そうなんですか、凄いですね・・・」
最年少で覚えの早い才能ある女の子か・・・どんな子なんだろう、やっぱり唯みたいな人なのかな?
「秋山さん、ほらあの娘、あのジャージの娘」
私がこんな事を考えていると、食堂を見回していた先輩は少し離れた所を指差しながら私に言った。その指の先にはジーンズを上下に身に付けた私と同じくらいの年の派手な感じの娘と、おそらくは出身校のものと思われるジャージ姿でショートカットの大人しめな印象を受ける少女がいた。流石に唯とはちょっと感じが違うなと思った。
「ちょっと話しかけてみない?」
「・・・私はいいです。席もちょっと離れていますし」
人見知りの私には天才肌っぽい最年少って聞いただけで、近寄りがたくて尻込みをしてしまう。それに一緒に食事をしているジーンズ姿の女性(ひと)も何か怖かった。
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