51:こーじろう侍[sage]
2010/12/01(水) 04:52:01.50 ID:DhwUcOA0
そして、ゆくゆくはショートカット・アンカーを使い、タルシアンに近づいてゆくのかもしれない。確かにショートカット・アンカーで彼ら(?)の軌跡をたどって往けば、彼らと接触できる可能性はかなり高くなると思う。しかし、彼に接触出来たとしてそれからどうなるのか、無事に任務を達成出来たとしてどうやって還ってくるのか、俺が調べた限りでは、ショートカット・アンカーは云わばワープ装置で一瞬にして何光年も先まで跳んで行けるというものだが、今まで見付かったアンカーは全て一方通行で行きのものに入ってしまったら、帰りのアンカーを使わない限り自力で帰らなければならない。しかも仮に見つかったとしてもどこに出るのか入ってみないと判らないので、迂闊には使えないというものだった。リシティアにはハイパードライブと言うワープ装置はあるにはあるのだが、不安な事ばかりだ。スケールが大き過ぎて考えれば考える程、気の遠くなる話だった。
あと、ある日を境に澪姉からメールが送られて来る件数が急に増えた。内容は、俺の大学受験の事、艦隊生活等の他愛もない事、それから頻(しき)りに俺の日常や高校生活等を聞いてくる様になった。結構細かいところまで聞いてくるので、俺は少し辟易気味だったのだが、こんな状況下であっても俺の事を心配してくれるのかと思うと嬉しくもあった。俺としては、澪姉が無事に任務を終えて、出来るだけ早く帰ってきてほしいと願うばかりだった。
と、言うか既に宇宙軍に特別に選ばれたメンバーとして入隊して、それ相応の年棒と将来が約束されているであろう澪姉より寧(むし)ろ、今年受験なのに未だどの大学、学部にするのかすら決めていなくて、何となく一日一日を過ごしている状態の俺の方が、心配しなければならない状況なんじゃないのかと思うのだった・・・。
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