過去ログ - 澪「私、あれに乗るんだ・・・」
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55:こーじろう侍[sage]
2010/12/01(水) 05:04:00.11 ID:DhwUcOA0
 「とにかく、帰艦しましょう。四房さんも戻って来てるから」

 四房さんは、冥王星(ここ)に来る前、火星から木星に移動した頃に曽我部先輩に紹介されて知り合った人だ。彼女の駆るトレーサーは私達よりもかなりリシティアから離れていた所を探索していたのだが、こちらに向かって来るのが望遠モニター越しに確認出来た。ここ最近は、私と先輩と彼女の三人グループで探索する事が多くなった。
 
 四房立旗(よつふさ たつき)さん。

 ショートカットでくせ毛が魅力の元気な性格の女性で、私より2つ年上の短大生だった人だ。入隊年次に卒業だった為に、短大は卒業扱いになったらしい。かくいう私も、入隊後、桜高から卒業扱いの連絡と卒業証書が来たと、ママからのメールがあったのだけど、この時私は、律達と一緒に卒業したかったと思うのと同時に、入隊に関しては守秘義務があったはずなのに、どうやら学校等の機関にはそれとなく伝えていたんだなと思った。
 彼女は本来なら卒業と同時に幼馴染の彼と結婚する予定だった様で、もしかしたら特例として入隊を拒否出来たかも知れなかった(選抜クルーの中に既婚者や正社員だった人はいないらしい)のだが、彼女は入隊する道を選んだ。四房さん曰く彼は、お前がそれを望むなら何時迄でも待っていてくれるって言ってくれたし、除隊したらお金がいっぱい貰えるから、そのお金で彼と結婚式を挙げて、ついでに家も建てちゃうんだ。と、微塵も疑いも不安も感じさせない口調で、嬉しそうによく言っていた。
 私は、そんな彼女がとても羨ましかった。



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