過去ログ - 打ち止め「あなたのYシャツ貸して欲しいな!ってミサカはミサカは…」一方「あァ?」
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634:第十二話 『部屋と量産能力者とミサカ』[saga]
2011/01/07(金) 17:43:37.55 ID:V6HRnCQ0








ミサカネットワークを通じて14510号からの報告を受けた打ち止めと番外個体は、
情報としての認識は済んだ物のそれを理解するまでに数秒を要した。


量産先端深化能力者。
クローンによる妹達への襲撃。
一方通行の模造品。


自分達の命を最優先で護りながら、出来得る限り『彼ら』を傷つけずに保護するよう下位個体たちに命じた打ち止めは
『彼ら』に対し『ミサカ達』がどう対応すべきか真剣に悩んでいた。


初めて出来た自分達と同じ境遇の存在。
同胞。
自分達を殺しに来た存在。
学習装置によって強制入力されたであろう『彼ら』の使命。



「どうすれば、皆幸せになれるのかなあ……?ってミサカは、ミサカは――――」



呟くように吐きだされた言葉に番外個体も悲痛な貌を浮かべる。
だが彼女はその直ぐ後に表情を強張らせ、ギョロギョロと恐ろしい形相で周囲を警戒し始めた。





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