過去ログ - 打ち止め「あなたのYシャツ貸して欲しいな!ってミサカはミサカは…」一方「あァ?」
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第十五話 『部屋と接触とミサカ』
[saga]
2011/01/24(月) 22:22:58.08 ID:ptzVABBF0
「っ、急に暴れ出したぞ!!」
「やはり暴走状態に―――――――!!!」
動きを封じる霊装を施した縄を掛けようとしたところで、大声を上げ急に抵抗を始めたクローンに天草式は困惑した。
『反射』を持つクローンであるからこそこれまでは大技を繰り広げても問題なかった。
が、何処でやられたのか既に重傷を負う少年は先程の一撃でもう能力を行使できるかも危うい。
超能力を殆ど知らない彼らでもそう感じる程の大怪我。
それ故に天草式はクローンの少年を大人しくさせようと彼を強く押さえつけた。
暴れれば暴れるほど、少年の命が危ない。
『救われぬ者に救いの手を』。ヒトの都合で勝手に造られた憐れなクローンを殺す気など、元より彼らにはないのだ。
だがクローンは自身の怪我などまるで無かった物の様に気にも留めず
見開いた眼で天草式の魔術師達を射抜き、銃を持った手を振り回して彼らから逃げようと抵抗を重ねる。
まるで子供の駄々の様にただ四肢を奮う少年には、銃を『撃つ』という手段さえ思い至らない様に見受けられた。
少年の指が偶然引き金に引っ掛かった。
重力に従い引かれた引き金は、原理通り込められた銃弾を発射させる。
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