過去ログ - 打ち止め「あなたのYシャツ貸して欲しいな!ってミサカはミサカは…」一方「あァ?」
1- 20
800:第十五話 『部屋と接触とミサカ』[saga]
2011/01/24(月) 22:23:54.91 ID:ptzVABBF0



明らかに理性を手放しながら、殺したくないという天草式の意向を利用した冷静な戦術。
それは、07号にとっての本能的な戦いだった。
この世の全てを信じられなくなった幼い少年の、八つ当たりと焦燥感だけで構成された当たり前の行動理念。


この感情を何かにぶつけたい。でも、直ぐにでも何処か遠くへ逃げてしまいたい。
途中で命を失うことすら厭わない07号は立ち塞がる天草式全てを退けながらひたすらに逃げる。


だが、本来ベッドに括りつけられてもおかしくない程の重傷を負った少年が彼ら魔術師から逃れられる訳がない。
野母崎の手が少年の肘を掴んだ。そのまま覆いかぶさる様にして地面に縫いつけようと試みる。
体格と体力と物理的な問題で、少年に抵抗は出来なかった。にも拘らず、



「ぐぼっ、」



強い衝撃を受けて野母崎の体が吹き飛んだ。
と同時に、狭い路地裏の中一帯をモクモクと立ちあがった煙が充満した。



「くそっ!!」



パタパタとした足音が少年の周囲で駆け巡る。
急いで発動させた魔術の風で煙を遠ざけた天草式が何が起こったのかと周囲を確認すると、


クローンの少年が、僅かな血痕を残して綺麗に消えていた。








<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/706.61 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice