111:泥源氏 ◆88arEec0.g[sage]
2010/12/18(土) 13:28:38.83 ID:fZa1VsMo
三人がマンションから出ると、すでにすっかり日は落ちていた。
吐き出された息は白く、足早な人々、雑踏に紛れて消える。
「わーけっこうさむいねー、ってミサカはミサカは真冬を感じてみたり」
「昼はそんなに寒くなかったじゃん」
「そうね、この時期になると夜は冷えるわぁ」
そんな益体の無い会話を交わしながらも、足を動かす。
打ち止めはしきりに周りを見回し、はしゃぎ回っていて。
黄泉川と芳川の顔にも、笑顔が張り付く。
「――――そういえば、もうクリスマスだね、
ってミサカはミサカはちらほら見える電球の明かりで思い出してみる」
しばらく歩いて、そこは人通りの少なくなった坂道。
クリスマスイルミネーションだけが煌々と道を照らすその場所で、
打ち止めは振り向かず唐突に切り出した。
「……そうね、ツリーはうちにも飾ったわね」
「クリスマスは何か食べに行くのもいいじゃん?
そうなれば予約しないと、ってもう遅いか」
「……色々食べたいものはあるんだけど、どれも美味しそうに考えられないの、
ってミサカはミサカは自分の精神状態を話してみたり」
「…………そっか」
「…………うん、ってミサカはミサカは肯定しちゃう」
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