138:泥源氏 ◆88arEec0.g[sage]
2010/12/19(日) 00:41:12.12 ID:1SFGj3oo
そう、上条当麻は一カ月以上学園を欠席した時期があった。
別にひきこもったわけでもないが、学校側への説明としてはいわゆる『自分探しの旅』
程度にしか話せないため、結局サボりみたいな扱いだ。
『自分探しの旅』――――それにしては、彼が自分のことを振り返ることは少なかった。
ただがむしゃらに助けを求める人々を助け続け、イギリスから始まり、
フランスからロシアまで、気づいてみれば大陸を横断。
彼の動きは世界に大きな影響を与え、一つの世界戦争を食い止めるまでに至った。
それは彼の人望もさることながら、彼の『覚醒』をアレイスターも、
またローマ正教も、神の右席ですらも甘く見たということだろう。
神の右席である後方のアックア、右方のフィアンマを『覚醒』することによって退けた彼。
その後上条は、持ちうる人脈の全てを使い戦争阻止へ動く。
彼としては皆に協力を仰ぐのは心苦しかったものの、
無数の悲劇を生みだす戦争だけは避けたかった。
そのためには、彼は自分の命を投げ出すことすらも辞さなかったのだ。
その想いに皆応え、世界規模の反戦運動が巻き起こる。
そして彼が帰ってくるまでも学園都市内において戦争回避運動は行われ、
生徒たちによる反戦デモは日に日に大きくなり、一部統括理事による協力も相まって、
アレイスターの計画変更を促し戦争を回避することに成功したのだった。
その時学園都市内で生徒たちの動きを先導したのが、
学園都市超能力者第三位の御坂美琴である。
それによって彼女は生徒たちの中で英雄となり、
学園都市では知らぬ人のいない存在となった。
だが彼女としては、彼の尽力に応じただけだと思っており、
受ける賛辞に素直に応えられないでいる。
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