過去ログ - 「大好きだよ、一方通行」
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153:泥源氏 ◆88arEec0.g[sage]
2010/12/19(日) 19:36:23.78 ID:1SFGj3oo

「………バレていましたか、とミサカはすごすごと草むらから出てきます」

「!? アンタ……っ!」


 そう言って草むらから出てきたのは、ミサカ一○○三二号、通称『御坂妹』である。
 一方通行に実際殺されかけて、上条当麻に救われた個体だった。
 どうやらミサカネットワークで招集されていたらしい。


「オィ三下ァ」

「あ、あぁ、なんだ?」

「飯ィ奢ってやるからついてこい」

「へ? ……いやでも俺はちょっと」

「たっぷりお土産も持たせてやるんだがなァ……?」

「はいっ! 行かせていただきます!!」


 見事にお土産で釣り上げられた上条当麻は、御坂美琴のことを気にしつつも
 一方通行に追従する。
 御坂は俯いていて表情は見えなかったが、先ほどよりかは落ち着いた様子だった。
 彼女を任せる旨目配せをすると、御坂妹は紅潮しつつも頷く。
 ……なぜ紅潮しているのか、彼は気にしないことにした。


「もし話が終わったら連絡しろ、迎えに来る」

「……わ、わかった! ってミサカはミサカはいい返事をしてみる!」

「あと、これだ」

「ん、ありがと」


 番外個体にキャッシュカードを渡すと、彼は繁華街の方へと歩いていった。
 上条は何度か御坂たちを振り返りながら、一方通行と共にその場を立ち去る。



 残ったのは、同じ顔をし、それぞれの表情を持つ、四人のミサカたちだけだった。






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