48:泥源氏 ◆88arEec0.g[sage]
2010/12/15(水) 23:53:01.67 ID:qVKrkz.o
…………
窓からの日差しが、大きく射しこむリビングルーム。
暖房の効く室内であっても、冬の澄んだ空気は感じられて。
二つの人影にもかかわらず、まるでそこは時間が止まっているかのようだった。
寝息も立てず眠っていた一方通行は、前兆もなくその薄いまぶたを開ける。
そこには見慣れたような、それでいて新鮮な寝顔があった。
二人はいわゆる、膝枕、という体勢。
(あァ、あの後寝入っちまったのか……)
母親に抱かれて眠る、おそらくそういう感覚に近いのだろう。
経験したことのない温もりに、少しだけ和む。
(コイツは……警戒心が足りないンじゃねェか?)
自分のことを棚に上げながらも、
彼は目の前の幼い寝顔を、少しばかり観察していた。
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