8:泥源氏 ◆88arEec0.g[sage]
2010/12/14(火) 00:09:30.59 ID:avSACfMo
…………
一方通行は、今日も『グループ』の仕事に駆り出されていた。
親船最中からのバックアップを得てからも、その状態は変わらない。
そのことに特に不満はない。
今の彼はこういう風にしか生きることができないことは、
自分でもよくわかっているのだから。
打ち止めからの連絡も毎日あるが、たまに取り合ってやる程度。
こんなところに生きている自分は、打ち止めの世界から消えたほうがいいだろう。
段々連絡が途絶えていけば、彼女も忘れていくことができるかもしれない。
そう彼は考えているものの、未だに連絡が絶えることはない。
むしろ頻度は増している。
電話をとる声も鬼気迫るものになりつつあり、正直彼も対処に困っているのが現状だ。
仕事に対する理解も求め、心配するなとも言っている。
なにより彼が指名手配されていることも、ちゃんと知っているはず。
『アイテム』や『スクール』などの他組織が壊滅した今、
事実上裏世界のトップに君臨する組織『グループ』。
その構成員である彼を警備員ごときが逮捕できるかどうかは正直疑問だが、
堂々と表に出てはならないのは間違いない。
本来なら電話だってすべきではないのだが、そこはそれ、逆探知対策は万全。
『グループ』の下部組織である技術部は、他の組織を吸収し今では学園都市の中でも
かなりハイレベルな技術力を持つ。
よほどの能力者、例えば第三位の超電磁砲などでもない限り、干渉は不可能だろう。
しかも毎日寝床の変わる自分を捜すのは困難で、
捜すなと釘を刺しているはずだが、――――
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