過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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325:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2010/07/26(月) 02:03:05.98 ID:46.faFwo

(……じゃあ彼女から能力だけでなく、御坂美琴の記憶も奪ってしまえばいいわね)

 セーラー服の口元が、笑みの形に歪んだ。

 脳裏に昼間に目にした御坂美琴と白井黒子の姿が思い起こされる。

「……」

 彼女らの間に横たわる親しげな空気と、笑顔。

 口ではあれこれ言っていたが、お互いがお互いを大事に思っているであろうことは、一目瞭然だった。

 特に白井黒子から御坂美琴に向けられる想いは、ただの尊敬を超えている。

 御坂美琴が白井黒子に向ける笑顔も、同年代の他の友人たちとは一線を画すほどの親密さがあった。

「……」

 セーラー服の胸に、どす黒い感情が湧き上がる。

 悪魔のように黒く、地獄のように熱く、しかし接吻とは程遠いその感情は、嫉妬と言う名前がついていた。



 ……いつからだろう。



 いつのころからか、もうわからない。

 気がつけば虜になっていた。気がつけば、御坂美琴のことばかりを考えるようになっていた。

 まったく関係がなく、本当に接点などない。

 雑誌で見たのか、それとも街中で見かけたのか、それすらもわからない内に、いつの間にかセーラー服の中で御坂美琴は、彼女の中心ともいえる存在として認識されていたのである。

 レベル5。

 学園都市第3位。

 『超電磁砲』

 名門常盤台中学のトップにして、派閥に与さず、しかし孤高とは程遠い存在。

 そんな彼女の異名や噂を聞くだけで、心が疼いたものだ。他人から彼女への賞賛や妬みを聞くたびに、そんな口で彼女を語るな、と強く思ったものだ。


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