過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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464:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2011/01/17(月) 01:00:36.43 ID:jjbp8hzdo



 インデックスの足元に、蹴倒されたイスが転がっていた。

 蹴倒したのは外ならぬ彼女自身。

 結界が張られた瞬間にスフィンクスをテーブルに座らせ、つい先ほどまで穴が空くほど見つめていた炊飯器には背を向けている。

 目を閉じた彼女が探っているのは、『いまは誰もいなくなったリビング』だった。

「――――」

 彼女の口からは、細く緩やかな歌声が奏でられていた。

 決して大きな音ではないにも関わらず、周囲の生活音の影響をまるで受けないかのように上条の部屋全体に響く歌は、音階、曲調、歌詞など構成するすべてに魔術的な意味を持たせた、いわば声の魔法陣だ。

 歌の反響――結界に『魔法陣』をぶつけることで発生する反応を吟味し、敵の使う結界術を解析しているのである。

「――――」

 細部に見えるのは、ローゼンと同系統の魔術形式。雛苺と戦った時は余裕がなかったので解析していなかったが、あのときとまず、同一の結界であると思えた。

(っ!?)

 そして魔術形式から、その結界の効果解析に入ったインデックスの表情が、

(これ……まさか……)

 驚きに染まった。

(やっぱり、間違いないんだよ!)

 禁書目録の知識と完全記憶能力が告げている。

(『黄金練成』……!)



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