過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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上条と真紅
◆zEntDqWLlc
[sage saga]
2011/12/03(土) 17:25:50.78 ID:Mpqpbi4Ho
(空耳……?)
余りにも小さな声は、姫神もはっきりと聞こえたわけではなかった。
後ろを見れば、真紅も翠星石もインデックスも、上条の声に気がついていない。
空耳か、と思い、上条に視線を戻すと、
「……て」
彼の口元が、何やら動いているのが見えた。
「……さか、……る」
声は小さく、言葉は途切れ途切れ。うまく聞き取れない。
耳を近づけ、息を潜める。
すると、今度は聞こえた。
「……みさか、無茶するな。……待ってろ」
(――っ)
彼が呟いたのは、超電磁砲の名。
冷たく暗い感情で胸の中がザワリと疼き、頬が強張るのがわかった。
気を失ってもなお美琴を心配する彼に、胸の奥から沸き上がる感情を抑えきれない。
昨夜の公園の自分たち。
朝に見た彼ら。
護られるだけの自分と、戦う力を持つ『超電磁砲』
陰と陽を顕すような対比に、胸が痛んだ。
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