過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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624:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県)[sage saga]
2012/06/13(水) 23:32:49.31 ID:8+2NxqUno

「……」

 姫神は奥歯をかみ締めた。

 諦めるしかない。

 どこの誰が犠牲になるかわからない。

 しかしいま助けにいけば、それこそ犠牲者が一人と一体増えるだけで――



 ――ごめんなさい。私にもっと力があれば……



「……!」

 どうしてか耳に、上条の部屋で聞いた真紅の言葉が響いた。

「……」

 そのとき見た、真紅の顔が目の前に浮かぶ。

 三沢塾で感じた哀しさが胸に甦る。

「……」

 いま腕の中の、翠星石の顔。

 大覇制祭で感じた哀しさが胸を抉る。

「……」

 そして、気を失いながらも美琴を気にする、上条の顔。

 昨日、小萌の病室で感じた哀しさが、胸の奥で蠢いた。

「……!」

 姫神の、翠星石を抱く手に再び力が篭る。

 しかしそれは、先程のように不安を伴ったゆえ、ではなかった。


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