過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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656:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2012/09/15(土) 01:56:10.40 ID:FsTN+OYbo

「……」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……ふふっ」

 部屋に満ちた沈黙を破ったのは、真紅の笑い声。

「真紅?」

「当麻。貴方のその説明、残念だけれどなんの慰めにもなっていないのだわ」

 と、真紅は言った。

「え、っと……」

 あのね当麻、と真紅は前置きしてから、続ける。

「今の貴方が貴方であっても『貴方』であっても、見える私は今のこの私でしかない。貴方の記憶の有無は客観的に観測できる人がいて、そういう事実があるのかもしれないけど、私にはそれがない。なのに『私』を保証されても、意味がないのだわ」

「そ、そりゃそうだけどよ」

「それだけでも無意味だと言うのに、くわえて徹頭徹尾感情的。安心させる根拠もなければ話の中に論理的なものもない。あれでは慰めになる要素はカケラもないのだわ」

「それは、おっしゃるとおりなのでせうが……」

「まったく。説明もヘタクソなら、慰めるのもヘタクソなのだわ。これではシスターも秋沙も苦労しそうね」

 はぁ、とため息。

「……も、申し訳ございません」

 なぜここでインデックスや姫神の名前が出るのかはわからなかったが、言われて見れば真紅の言うとおりだ。

 比較対象もないのに、以前と今に差異がないと保証されても、言われる側からすれば意味がない。

(もっと勉強しとけばよかった……)

 がくん、と肩を落とす上条。

 こんなところで普段の成績を後悔することになるとは。


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