過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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上条と真紅
◆zEntDqWLlc
[sage saga]
2013/02/09(土) 23:50:55.19 ID:oNEmuR9xo
「は……?」美琴の口から声が漏れる。
セーラー服の言葉は続く。
「ごめんなさい! 申し訳なく思っているわこんな紛い物に貴女の名前をつけてしまって! でも許して! そうじゃないと駄目なの! これを使わないと、貴女を素晴らしくすることができないのよ!」
美琴が予想していたのは、第3位の弱みを手にし、自分を脅迫できるだけのを材料を有した自信の顔だった。
にも関わらず、敵はまったく見当違いのことを言い放っている。
「それに、駄目よ御坂美琴! 貴女が私をそんな目で見ては! 貴女が私をそんな風に構っては! 貴女が私みたいな矮小な存在を敵だなんて認識しては!」
月の光が差し込む採光用窓を見上げるように顔をあげ、天井を仰ぎ、それから顔を両手で覆って俯いた。
その様はまるで許しを乞う罪人のよう。
「私のことなんか考えなくていい! ううん、私のことなんか覚えないで! 私なんか見ないで! 私なんか、意識しないで!」
そしてセーラー服は祝福を受けるように、両手を胸の前で組んだ。
「貴女は美しくて、気高くて、孤高であるべきなの! 私なんか視界に入ることすらない、素晴らしい存在でなくてはならないのよ! ああ、ああ、わかってるわ! 私はわかってるの! 私がこんなことを考えること自体が分不相応なことだって! でも許して! 我慢できないのよ! 貴女がそんなところに甘んじていることが! 貴女が白井黒子のような者と並んでいることが! 貴女がレベル0やレベル1と共にいることが! 貴女が有像無像の電撃使いの頂点だということが!」
美琴を、見る。
まるで幻想の中にいるような、当然とした瞳で。
「貴女は『電撃使い』であるべきなの! 『超電磁砲』のような能力名じゃない! 『電撃使い』はすなわち貴女を現すような、そんな存在でなくてはならないのよ!」
(な、なんなのよコイツ……!)
ゾクリ、と美琴の胸中に寒いものが走り、
「っ……!」
背中で、白井が息を呑むのがわかった。
狂気。
親愛と敬愛を情愛を煮詰め、煮詰め、煮詰め、煮詰め、煮詰め、コールタールのようにどす黒くドロドロになったかのような、粘質の狂気だった。
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